展示室2-1 ここではボヘミアとドイツで作られたウランガラスのゴブレットやタンブラーを紹介しています。

1830年代にチェコのボヘミア地方でウランガラスが作られるようになりましたが、今日多くの愛好家に親しまれている淡い黄色や淡い緑色のウランガラスをはじめて作ったのはボヘミアのガラス工芸家フランツ・リーデル(Franz Riedel)と言われています。フランツの甥のヨゼフ・リーデルはフランツが苦心して作りだした黄色と緑色のウランガラスを大量に製造販売し大成功を収めました。ドイツやオーストリアでは、黄色のウランガラスのことをアンナゲルプ("Annagelb"、アンナの黄色)、緑色のウランガラスをアンナグリュン("Annaguen"、アンナの緑)と呼びますが、アンナはフランツの娘で、後にヨゼフの妻となった女性の名前です。
 19世紀前半に、ドイツやオーストリアでビーダーマイヤー(Biedermeier)と呼ばれる様式の美術工芸品が流行しました。このビーダーマイヤー時代に作られたウランガラスは、金彩や銀彩、エナメル彩を施した重量感のある美しいカットグラスで、収集家のあいだでは最高のコレクションとなっています。

 

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(1) コンポート、ボヘミア、1840-50年、10面の
  カットグラス、アンナグリュン、H14.5cm
(2) 同左 UV (3) ステム部分にある涙形気泡。ボール底の中
  心部には円錐状の落ち込み。
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(4) ゴブレット、ボヘミア、ビーダーマイヤー
  時代、1840-50年、H16.5cm
(5) 花瓶、ボヘミア、Moser社、1920年ころ、
  H11 cm
(6) タンブラー、ボヘミア、19世紀後半、
   H13cm
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(7) 同上 UV (8) 同上 UV (9) 同上 UV
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(10) ゴブレット、ボヘミア、H16cm (11) タンブラー、チェコ、H12.5cm (12) タンブラー、ドイツ、H11.5cm
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(13) 同上 UV (14) 同上 UV (15) 同上 UV
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(16) タンブラーUV、プレスガラス、ボヘミア
  やドイツ、1920-30、H11-13cm
(17) タンブラー、プレスガラス、ボヘミアや
   ドイツ、1920-30、H12cm
(18) 香水瓶、ボヘミア、19世紀末、ペルシア
  向けの輸出品、H15.5cm

 


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